昔から親しまれる郷土料理
倉敷全域で親しまれる郷土料理
フナ飯は、船穂地区をはじめ、倉敷市全域で昔から親しまれてきた郷土料理です。特に、フナの産地として知られた柳井原貯水池や、高梁川がある船穂地区では、各家庭に、それぞれ独自の味付けや調理法が伝わるなど、おふくろの味として代々愛されてきました。
地域産業資源として認定
そんなフナ飯を地域活性化の一助にしようと思いついたのが真備船穂商工会。倉敷市との合併後のまちづくりの中で、地域資源としてのフナ飯にスポットを当て、5年ほど前から普及に取り組んだ結果、平成23年(2011年)には国の「地域産業資源」の法認定を受けます。
フナ飯には、同じ船穂地区の特産品である金時ニンジンやダイコン、ゴボウなどが使われ、地産地消の郷土料理としてぴったりでした。
旬は冬
作り方は、各家庭にそれぞれ一家伝来のこだわりがあり、画一的ではありませんが、基本としては骨ごとミンチにしたフナを油で炒め、味噌や醤油ベースの汁で金時ニンジンやダイコン、ゴボウなどの野菜と一緒に煮た後、ご飯にかけて出来上がりです。実際はミンチの度合い、調味料の種類、量、使う油など家ごとに特徴があり、それぞれの家庭でそれぞれの味のフナ飯が食されています。旬の時期は冬。フナの臭みが少なく、根野菜と煮た熱々を食べると体も温まるとか。
真備船穂商工会では、今後もフナ飯の普及を通じて、郷土愛の醸成や地区外へのアピールを、図っていきたいと考えています。