酒津八幡山の山麓にて
高梁川西岸の酒津八幡山(通称兜山)にて、酒津焼は明治九年(1876年)に創業しました。ここに酒津焼二代目の五男岡本蕭一が昭和十年(1935年)、兜山窯と銘打って新しく登り窯を築いたのが「兜山窯」の始まりです。
蕭一は当時民芸運動の創始者柳宗悦との出会いや、酒津焼振興の為に来窯した民芸派の浜田庄司、河井寛次郎、富本憲吉、バーナード・リーチなどの諸巨匠の作品や指導に強く共鳴し、大きな影響を受けました。
デリケートな土から生まれる陶芸品
兜山窯から生まれる作品は、周辺で採れる鉄分の多い、ざっくりとした良質の陶土を用います。陶土の大きな特徴としては、通常の陶土と違い縮みやすいという難点がありますが、作陶する際には、その大きさを考えながら、細心の注意を払って作業をします。そして、この土は灰釉を主とし、松の割り木による焼成で、簡素ながらあたたかみのある焼物として多くの人々に親しまれてきました。
時代に即した新境地へ
現在、蕭一の後を受けて次男孝明が2代目、孫の達弥が3代目として作陶しています。伝統を踏まえ、風土と人間性とが自然に表れた、土のぬくもりを感じるような作風を念じながら、時代に即応した斬新で深い趣きのある作品を生むべく精進されています。
(2013.09)
変わらぬ味、伝承の味
味噌、醤油、醤油麹、味噌だれ、甘酒・ドレッシング等の製造販売児島・林地区で守られる伝統の吉備野菜
伝統の吉備野菜として児島・林地区で生産されています。皮が他のなすよりも柔らかくデリケートなた...