備中青瓷(びっちゅうせいじ)

伝統技法に新風を巻き込む

団体
岩谷窯
所在地
〒713-8126 倉敷市玉島黒崎7318-2
電話番号
086-528-3107
代表者
渡辺篤
概要
酒器・花器・茶器を主体にした青瓷器
ポイント
南宋時代の器を再現した鮮やかな青瓷器。地元に密着した逸品づくりを心がけ、材料には県内産の土やベンガラ等を使用しています。
ホームページ
http://www.iwayagama.com/
リンク
岩谷窯 (いわやがま)

伝統と新風を巻き込む備中青瓷

 昭和56年(1981年)、渡辺節夫氏によって築窯(ちくよう)された岩谷窯。2代目の篤氏が平成19年(2007年)に新たな半地下式穴窯を築窯し、節夫氏の下で本格的な作陶を開始。新たなる作風を模索する中で、かねてから魅了されていた中国・南宋時代の青瓷を、備前の黒鉄土を使い、高梁の西江邸の紅柄(ベンガラ)と高梁川の川岸から切り出された柳の灰を配合した釉薬(ゆうやく)を使用した「備中青瓷(びっちゅうせいじ)」を完成させました。

地元ならではの風合い

 青瓷は中国で生まれた、美しく、気品に満ちた陶器です。宋時代(1200年代)には官窯(かんよう)が置かれ、その卓越した美と技術は皇帝の命により、花開きました。しかしながら、その陶技は戦乱と大量生産により衰退してしまいました。

 凛とした美しさと、比類ない陶技に心を打たれた篤氏は、復刻を試み、試行錯誤の末に、独特の透明感をたたえた青瓷を作り上げました。

 一番の特徴は、地元の材料を使用した出来映えで、備前の土を使うことによる縁の黒さ、まるで血管のようにひび状に染められた赤茶色は紅柄によるものです。それらと釉薬に含まれる微量の鉄分が、窯の中で酸素の供給が制限された状態で焼成されることにより、独特の青色は出現します。

 青瓷はとても薄い器に何層も薄く塗った釉薬を、乾燥を繰り返しながら丁寧に仕上げて行きます。その繊細で常に緊張感が漂うところに美しさと魅力があると篤氏は語ります。

守破離(しゅはり)

 技法を再現するところから始まり、切磋琢磨して研究し、より自らが理想と思われる技法を見出すことで、既存の技法を卓越し、自分のスタイルを確立しました。その伝統技法を基に、自分自身が造り出した型に辿り着くことは、型にはまり(守)、そして自由になって型から離れ(破)、そして自在になる(離)。篤氏の飽くなき探究心の表れが、守破離なのです。

 晴れの国岡山の四季折々の空の色や瀬戸内海の変化する海色、色彩豊かな備中地方に育ったからこそ表現できる器。日常食器としては繊細で不向きかも知れませんが、新世代に合った陶器造りを、心を込めて作陶しています。(2014.02)

  • 岩谷窯(いわやがま)
    エリア

    穴窯で焼く真面目な作品造り

    陶器の製造・販売
  • 夫婦焼
    エリア

    創業当時からの味を大切にする

    夫婦焼 かき氷・ソフトクリーム ※夏季限定