「あんころ餅」の由来
四国金毘羅山との両参りで賑わった児島由加山は、毎年、新年の初詣や七五三のお参りなど年間多くの人が訪れています。春には、たくさんの綺麗な桜が咲き、桜の名所として多くの方が訪れています。その由加山の名物と言えば、「あんころ餅」です。その由来は、古く約300年前、江戸時代にさかのぼります。当時の将軍徳川家光の命により、参勤交代として由加山の地を訪れた池田綱正公(寛永15年~正徳4年(1638年~1714年))の大名行列のため、由加地区の住民がお接待として、あんこをまぶしたお餅を竹の皮に包んでふるまったのが始まりであると伝えられています。それから300年ほどの間、地元の人々によって代々にわたり伝えられて来た歴史ある伝統菓子です。
昔は杵と臼でお餅をつき続けていた
その歴史ある「あんころ餅」を創業以来ずっと大切に作り続けているあんころ餅専門店「元祖とら屋」では、同店のご主人が子供の頃(昭和45年頃まで)は、薪を焚きながら釜であんこを炊き、杵(きね)と臼(うす)を使って心を込めてお餅をつき、あんこ作りからお餅作りまですべて手作りでおこなっていたそうです。当時から「あんころ餅」は名物として、大人気のお土産であったため、大晦日からお正月の間ずっと先代と先々代と二人で、変わり交代にお餅をつき続けていたとか、現在は、熟練のご主人が昔ながらの製法を受け継いで、一つ一つ真心を込めて、今でも昔と変わらぬ味を守り続けています。
竹皮に包まれた昔ながらの味わい
元祖とら屋では、国内産のもち米と北海道十勝産の小豆、砂糖は上白糖とこだわり厳選された材料を使用しており、器に使う昔ながらの竹皮は、すべて国産のものを使用しています。昔ながらの竹皮に包まれたその味わいは、竹皮の香りとともに、上品でなめらかなこしあんの甘さとやわらかいお餅の食感があいまって、大きさも小ぶりな一口サイズで食べやすく、一つ食べるともう一つ、またもう一つと欲しくなるような飽きの来ない昔懐かしい素朴な味わいの「あんころ餅」です。由加山へご参拝の際には、ぜひ昔ながらの由加名物「あんころ餅」の素朴な味わいをご堪能いただければと思います。
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