昭和の繊維業で働く人を支えた味野商店街
JR児島駅から南へ約15分ほど歩くと、そこには「味野商店街」があります。ここ味野商店街は児島の中心に位置し、現在では平成21年(2009年)からスタートした「児島ジーンズストリート」という、空き店舗にジーンズ販売店などを誘致し、商店街の再生化に力を入れている所でもあります。
味野商店街の歴史は、児島の歴史とも深く関係しています。児島は昔から海に面していることから、漁業、塩業、機業(木綿・繊維産業)が盛んでした。特に、女性は繊維産業に従事し、児島の産業を支えてきました。中でも学生服の製造に関して、昭和30年頃になると、児島は全国の学生服生産の70%を占めるようになり、全国から集団就職の女子が児島にあふれ、町は働く若い女性たちで活気に満ちていました。そして、この味野商店街にも野菜から雑貨まで日用品を買い求める女性で賑わい、ピーク時には220店舗ほどのお店が軒を連ねていました。しかし、昭和63年(1988年)の瀬戸大橋開業以降、高齢化に伴う跡継ぎの問題などから、少しずつ営業店舗が減少し、いわゆる「シャッター通り」と化していきました。そこで、平成21年(2009年)に児島商工会議所を中心に、「児島ジーンズストリート推進協議会」を発足し、味野商店街の再生化を進め、現在では家族連れ、カップル、ジーンズファンまで幅広い層の人たちが商店街を訪れています。
レトロ感あふれる商店街
味野商店街で見逃せないのは残存しているレトロな建物や看板です。戦争の被害が少なかった児島では、昔ながらの建物が多くあり、味野商店街を歩いているとあちらこちらに大正・昭和時代の建築物を見ることができます。
昔から営業している店舗もありますが、「児島ジーンズストリート」には、昔の銀行や写真館の空き店舗にデニムやジーンズの販売店舗、古道具屋さん、喫茶店などが入り、観光客で賑わっています。
味野商店街を訪れる際のポイント
・天気には注意しましょう:味野商店街にはアーケードがありません。雨はもちろんのこと、日差しには気を付けて傘など事前に準備してお越しください。
・情報収集について:「児島ジーンズストリートマップ」、「児島ジーンズストリート」HPなどをご確認ください。
・お車で来られる方:「ジーンズストリート専用駐車場」(無料駐車場、10台まで可能)と「市営駐車場」(有料駐車場)があります。
(2020.12更新)
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