明治10年に誕生
卵を使った薄いクレープ状の生地で粒あんをくるんだむらすゞめは、倉敷の銘菓として抜群の知名度を持ち、市民なら誰でも知っているお菓子。その歴史は古く、誕生は明治10年(1877年)のこと。橘香堂創業者、吉本代吉氏の「倉敷に銘菓を」との思いによって考え出されました。
「むらすゞめ」の由来
江戸時代、備中米の集散地であった倉敷では、イ草製の編み笠をかぶって踊り、豊作を祈願する風習があったと言われています。この姿が稲穂に群がる雀の様に見えたとか。吉本氏はこれをモチーフに編み笠の形と稲穂の色をお菓子で表現。それが当時の倉敷の先駆者、林孚一(はやしふいち)氏によって「むらすゞめ」と名付けられるゆえんとなりました。餅菓子全盛の当時としては珍しい小麦粉や卵を使って作られたむらすゞめは洋菓子のテイストを感じさせて、そのハイカラさが注目を集めたと言われています。
受け継がれる伝統の味
その後、商品名も商標登録され、以来、長きに渡って広く親しまれることになったむらすゞめは、御皇室の方々のごひいきを戴いたり、茶道の五大流派の10月のお菓子として取り上げられたりと、吉本代吉氏の願い通り倉敷を代表する銘菓として成長してきました。現在でも熟練の職人の手によって一つ一つ丹念に手作りされ、伝統の味は大切に受け継がれています。
(2021.12更新)
岡山のおいしい果実をギュッとつめて
地元の新鮮な果物を、コンポートやジャムにして、果物の美味しさをまるごとギュッとつめ込んだ商品...甘さまろやか、青海苔入りの鮮やかな緑色の羊羹
下津井瀬戸大橋のすぐ近くにお店を構える田中花正堂の伝統の羊羹。青海苔の磯の香りと鮮やかな緑色...