磯崎眠亀(いそざきみんき)
磯崎眠亀は明治11年(1878年)、岡山特産のイ草を使った精巧緻密な莚「錦莞莚(きんかんえん)」を苦心の末に完成させたことで世界に名を知られました。
錦莞莚は非常に綺麗な模様をしていたものの高価ゆえに国内ではなかなか売れませんでしたが、明治の最盛期には日本の重要輸出品目にまで成長し、岡山県の代表的な特産品になりました。
記念館の概要
記念館の建物は磯崎眠亀の住宅兼作業場として明治7年(1874年)に建築されたもので、保存・修理を経て昭和63年(1988年)に「倉敷市立磯崎眠亀記念館」として開館されました。
基本的には通り土間を持つ二列型の町屋の平面をしていますが、機能・意匠の両面において発明家らしい眠亀のアイデアが随所に見られます。
最大の特徴は物資の搬入・搬出に配慮して、建物の昇り降り用に階段でなくスロープを配置した点。また、土間の吹き抜け部分には滑車が設けられ、ここから物資を出入することも可能なように工夫されています。
平成12年(2000年)には国の文化財登録原簿に登録され、登録文化財になりました。
花むしろ工房オープン
平成27年1月、敷地内空きスペースに、木造平屋(約50平方メートル)建ての「花むしろ工房」がオープンしました。
手動型と一部電動型の織機が設置され、手動型の織機は昔ながらの手織り体験でランチョンマットの製作が出来ます。
い草の手織り体験を通じてより身近に感じ、そして親しみ「茶屋町の誇るイ草製品の技術を、ぜひ後世に残したい」思いがあります。(体験無料。要申込。)
※新型コロナウィルス感染防止の為、手織り体験は中止しております。(令和2年10月14日現在)
(2021.11更新)