塩業で栄えた塩生
倉敷市児島塩生は倉敷市の南部に位置し、かつて塩業で栄えた歴史を物語るように「塩を生む」と書いて塩生(しおなす)と読みます。
塩生では現代においては失われがちな昔ながらの伝統が息づいており、夏祭りや秋祭りが今もなお行われています。
無病息災を願う
特に、毎年10月の第3土曜、日曜日に倉敷市児島塩生地区の塩生神社で開催される「べちゃ祭り」は永禄元年(1558年)から続く奇祭です。土曜の夜の宵祭では、3台の千歳楽が塩生神社の境内に集まり、賑やかで勇壮な宮入を行います。
「べちゃ」とは地元の言葉で“おだてる”という意味があり、「べちゃ祭り」では通称「べちゃ」と称される天狗のような鼻高面が、笹を持って子供たちをはたき、悪霊を追い払い、無病息災を願います。べちゃは笹を持っていて、叩かれると病気も怪我もしないといわれています。
塩生の祭りは地元青年団などふるさと塩生を愛する人たちによって守り伝えられています。